お子さんが早く数字を読めるようになったらいいな。次は足し算かな?と頑張ってほしいな、と親御さんの期待は膨らみますよね。私も、特に第1子の時は初めてのことばかりで無我夢中でした。しかし、足し算ができるようになるには、さまざまな数の概念が必要になることが分かりました。具体的にお話をしていきます。
(1) 数の決まり事を知る
4、5歳ごろから多くのお子さんが簡単な足し算をできるようになります。これは、数に関するさまざまな概念を頭の中でまとめられるようになるからです。なので焦らなくて大丈夫ですよ。この数の概念を理解するには、いくつかのルールを知る必要があります。
例えば……
・数っていうのは「1→2→3→4→5……」というように、数字は順序を表している。
・数には多きい小さい、多い少ないの決まりがあることを教えてあげる(1より2の方が大きい、多いなど)
・同じ種類のものが集まると、それを塊として1と数えることができる(集合の概念)。
以上のような決まり事は、大人から見たらごく当たり前のことですが、数に初めて出会うお子さんにとっては、とても難しいものなのです。この入り口は丁寧に教えてあげましょう。
その意味で「数を数えられれば足し算ができる」と安易に考えるのは避けたいものです。
(2) 段階を踏んでできることを増やしていく
数の決まり事を理解しながら、年齢ごとに少しずつできることを増やしていきましょう。
そして大事にしてほしいことが、楽しむことです。
●2~3歳
・「数字」の形を知る。
●3~4歳
・「文字」と「数字」の違いを理解する。
・数字を読めるようになる(1~9まで)。
・数の多い/少ないを理解する。
・「みかんを○個取って」と言われたときにその数を取り出せる(3個くらいまで)。
●5~6歳
・10以上の数が存在することがわかる。
・20まで数えられる。
・答えが5以下の簡単な足し算ができる。