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時計ひとつで、算数に強い子が育つ

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時計ひとつで、算数に強い子が育つ理由

東大に合格する子は、早い時期から時計が読めることが多いです。
でも、それは特別な才能があるからではありません。

幼児期から日常の中で時計にたくさん触れ、
時間の流れや数字の並びを自然に感じながら育ってきた結果だと、私は感じています。

アナログ時計は、ただ時間を確認するためのものではありません。
実は、算数の土台となる力を育てるのに、とても優れた教材です。

わが家の3人の子どもたちも、
小さいころから時計を見ながら遊んだり、声をかけたりする中で、
少しずつ時間の感覚や考える力を身につけていきました。

特別な教材をたくさん用意しなくても、
リビングにある時計ひとつでできることは、実はたくさんあります。

たとえ10分でも、この「考える習慣」を積み重ねれば、
子どもの思考力はしっかり育っていきます。


時計ひとつで育つ、3つの力とは?

・計算する力
・見通しをもつ力
・図形の感覚

この3つは、どれも幼児期から少しずつ育てていきたい大切な力です。
そして時計は、その3つを自然に学ばせてくれる、とても身近な道具なのです。


① 計算する力を育てる

時計は、「今何時?」と読むだけで終わらせるのはもったいないです。

たとえば、
「おやつまであと何分かな?」
「15分前は何時だった?」
「30分たつと何時になるかな?」

そんなふうに問いかけるだけで、
生活の中に自然な足し算や引き算の機会が生まれます。

このような計算は、プリントの上の数字だけの計算とは少し違います。
実際の生活と結びついているので、子どもにとってはずっとイメージしやすく、
「数を使う感覚」として身につきやすくなります。

今45分だから、あと15分で次の時間になる。
1時間は60分でできている。
そうした感覚を時計を通して何度も体験することで、
ただ答えを出すだけではない、本当の意味での数の理解が深まっていきます。


② 見通しをもつ力を育てる

時間は目に見えないものです。
だから、小さな子どもにとってはとても分かりにくいものでもあります。

でも、アナログ時計なら、
針の動きによって時間を“見える形”で感じることができます。

「長い針がここまで来たらおしまいね」
「この数字まで来たら出かけようね」
そんなふうに伝えるだけでも、
子どもは時間の流れを少しずつ感覚でつかめるようになります。

この経験は、ただ時計が読めるようになるためだけのものではありません。
時間を意識して動くこと、
あとどれくらいあるかを考えること、
今何をすればよいかを見通すことにつながっていきます。

こうした力は、幼児期にはもちろん、
小学校に入ってからの生活や勉強にも大きく関わってきます。
さらに先には、自分で予定を考えて動く力、
学習計画を立てて進める力の土台にもなっていきます。


③ 図形の感覚を育てる

時計の文字盤は、実は図形の学びにもとても役立ちます。

丸い形の中に数字が並び、
針がいろいろな向きに動いていく。
この中には、図形の感覚を育てる要素がたくさん詰まっています。

たとえば、
3時はどんな向きかな。
6時になると針はどう開くかな。
12個の数字はどんなふうに並んでいるかな。

そうしたことを見ていくだけでも、
角度、位置、向き、等分といった感覚につながっていきます。

「半分のところはどこかな?」
「12を2つに分けるとどうなるかな?」
「時計を4つに分けるとどこかな?」

このような問いかけを遊びの中で重ねていくと、
図形や分数の土台が自然に育っていきます。

机に向かって「お勉強」として教えなくても、
時計という身近な道具を通して、
子どもは楽しみながら感覚を身につけていけるのです。


大切なのは、遊びと学びを分けすぎないこと

幼児期の学びで大切なのは、
勉強らしいことをたくさんさせることではありません。

毎日の生活の中で、
子どもが自然に考えたり、気づいたり、試したりする機会をつくること。
その積み重ねが、あとから大きな力になります。

時計は、そのためにとても使いやすい道具です。
特別な教材を増やさなくても、
少しの声かけと関わりで、子どもの見方は大きく変わります。

「今何時?」だけではなく、
「あと何分かな?」
「どこまで進んだかな?」
「半分ってどこかな?」
そんなやりとりを重ねることで、
時計は時間を見る道具から、学びを広げる道具へと変わっていきます。

リビングにある時計は、
お子さまの力を伸ばす、とても身近で優れた知育の道具です。
まずは、毎日の中で少し時計を使って話しかけることから始めてみてください。

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